2015年4月より施工されたフロン排出抑制法。ニュースなどで耳にされた方も多いのではないでしょうか。
今、地球温暖化の進行が深刻な問題となっています。地球全体で平均気温が上昇し、異常気象による自然災害の発生などさまざまな影響が現れはじめています。このまま十分な温暖化対策を行わない場合、自然環境やわたしたちの暮らしにも深刻な問題を引き起こす危険性が指摘されています。
地球温暖化の主な原因とされているのが、二酸化炭素・温室効果ガス・フロンの増加です。なかでもフロンは二酸化炭素よりも強力な温室効果ガスで、地球を紫外線から守ってくれるオゾン層を破壊してしまいます。このままフロンが増加すると非常に深刻な問題を引き起こすとして、世界各国でオゾン層保護のための迅速な対応がとられています。
このフロンは、主にエアコンや自動車、冷蔵庫等さまざまなところで使われています。そのため、日々大量のフロンが放出されているのが現状です。この状況を食い止めるために施工されたのがフロン排出抑制法です。この法律は、家庭用のエアコンや冷蔵庫などは回収義務が発生せず、主な対象は業務用空調機や冷凍機器になります。業務用空調機や冷凍機器の所有者は簡易点検と定期点検等を行い、漏洩した場合には報告をする義務が発生します。
そこで気になるのが、フロン排出抑制法の管理者は誰なのか?点検はなにをすればいいの?という点ではないでしょうか?管理者とは、これらの製品の所有者や使用などを管理する責任者のことを指します。つまり、業務用空調機や冷凍機器を誰が持っているのかという点がポイントなります。たとえば、オフィスビルなど一般的な企業で働いている場合、かならずといっていいほどエアコンが付いています。そのなかでも、業務用空調機を使用している可能性は比較的高いでしょう。点検義務を怠って万が一フロン類が漏れ出るような事故が起きた場合、罰則の対象になります。まずは、業務用空調機の所有者は誰なのかをしっかり調べるようにしましょう。
業務用空調機の管理者が行う事として、機器の点検、漏えい個所の対処、記録の保管、算定漏えい量の報告などがあります。たとえば、機器の点検には簡易点検と定期点検がありますが、7.5KW以上の機器の定期点検を行うときは、「冷媒フロン取扱い技術者」という資格をもった者が実施しなければいけません。そのほかにも点検報告書の作成や点検方法などは点検について不安な方は、スムーズな点検作業を行うためにプロによるサポートサービスなどを使うとよいでしょう。
地球温暖化の進行を遅らせるために、わたしたちができることから少しずつ取り組んでいくようにしましょう。その中のひとつがフロン抑制排出法の管理です。しっかり管理をして、点検を怠らないようにしましょう。